クラウドストレージをネットワークドライブとしてマウントすれば、ブラウザを開かずにエクスプローラーや Finder から直接ファイルを操作できる。HStorage は WebDAV に対応しているため、追加アプリなしで Windows・macOS・Linux から接続できる。

WebDAV をネットワークドライブにするメリット

ブラウザからファイルをアップロード・ダウンロードするのは手軽だが、大量のファイルを扱うときは不便だ。ネットワークドライブとしてマウントすると、以下の操作が可能になる。

  • エクスプローラーや Finder でドラッグ&ドロップ
  • 他のソフトウェア(動画編集、Office など)から直接開く・保存する
  • コマンドラインからファイルを操作する
  • バックアップソフトのバックアップ先として指定する

WebDAV は HTTPS 上で動作するため、ファイアウォールを通過しやすい。専用ポートを開ける必要がなく、企業ネットワーク内でも使いやすい。

HStorage の WebDAV 接続情報を確認する

マウントの前に、接続情報を確認しておく。HStorage ダッシュボードにログインして「設定」→「WebDAV」の項目を開くと、URL・ユーザー名・パスワードが表示される。

項目
URL https://webdav.hstorage.io
ユーザー名 ダッシュボードで確認
パスワード ダッシュボードで確認

WebDAV はビジネスプランおよび買い切りプランで利用できる。

WebDAV ネットワークドライブの設定画面

Windows でマウントする

エクスプローラーから設定する(Windows 10/11)

  1. エクスプローラーを開き、左側の「PC」または「このPC」を右クリックする
  2. 「ネットワークドライブの割り当て」を選択する
  3. ドライブ文字を選ぶ(例: Z:)
  4. 「別の Web サイトに接続して、ドキュメントやピクチャを保存する」というリンクがある場合はそちらをクリックし、「インターネット上の場所を追加または変更します。」のウィザードを使う
  5. フォルダーの欄に https://webdav.hstorage.io を入力する
  6. 「ログオン時に再接続する」にチェックを入れる
  7. ユーザー名とパスワードを入力する
  8. 完了すると、エクスプローラーにドライブが表示される

ファイルサイズ 50MB 制限を解除する

Windows の WebDAV クライアントには、デフォルトで 50MB のファイルサイズ制限がある。大きなファイルを扱う場合はレジストリを変更する。

  1. Win + R キーで「ファイル名を指定して実行」を開き、regedit を入力する
  2. 以下のパスに移動する
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WebClient\Parameters
    
  3. FileSizeLimitInBytes をダブルクリックして開く
  4. 「10進数」を選択し、値に 4294967295(約4GB)を入力する
  5. PC を再起動する

再起動後、4GB 未満のファイルを WebDAV 経由で転送できるようになる。

HTTPS 接続に問題がある場合

WebDAV の接続が失敗する場合、BasicAuthLevel の設定が原因のことがある。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WebClient\Parameters

BasicAuthLevel の値を 2(HTTPS のみ許可)に変更して再起動する。

WebClient サービスが停止している場合

WebDAV 接続を試みても「ネットワーク接続が存在しません」と表示される場合、WebClient サービスが停止している可能性がある。

  1. Win + Rservices.msc を実行する
  2. 「WebClient」を見つける
  3. スタートアップの種類を「自動」に変更して「開始」をクリックする

macOS でマウントする

Finder から接続する

  1. Finder を開き、メニューバーの「移動」→「サーバへ接続」を選択する(またはショートカット ⌘K
  2. サーバアドレスに https://webdav.hstorage.io を入力する
  3. 「接続」をクリックする
  4. ユーザー名とパスワードを入力する
  5. 「キーチェーンにパスワードを保存」にチェックを入れると次回から自動認証される
  6. Finder のサイドバーの「場所」に接続先が表示される

macOS の WebDAV 接続は OS 標準機能で動作する。追加インストールは不要だ。

ログイン時に自動接続する

毎回手動で接続するのが手間なら、「ログイン項目」に追加する。

  1. 「システム設定」→「一般」→「ログイン項目」を開く
  2. 「+」ボタンをクリックして接続済みの WebDAV ボリュームを追加する

ただし、macOS の WebDAV マウントはシステム再起動後に毎回パスワードを求めることがある。キーチェーンにパスワードを保存しておくと自動接続できる。

macOS Finder での WebDAV 接続

Linux でマウントする

Linux では davfs2 パッケージを使って WebDAV をマウントする。

davfs2 をインストールする

# Ubuntu / Debian
sudo apt-get install davfs2

# CentOS / RHEL
sudo yum install davfs2

# Arch Linux
sudo pacman -S davfs2

マウントポイントを作成してマウントする

sudo mkdir -p /mnt/hstorage
sudo mount -t davfs https://webdav.hstorage.io /mnt/hstorage

実行すると、ユーザー名とパスワードの入力を求められる。

認証情報をファイルに保存する

毎回入力する手間を省くため、/etc/davfs2/secrets に認証情報を書いておく。

https://webdav.hstorage.io ユーザー名 パスワード

ファイルのパーミッションを制限する。

sudo chmod 600 /etc/davfs2/secrets

起動時に自動マウントする(/etc/fstab)

/etc/fstab に以下の行を追加すると起動時に自動マウントされる。

https://webdav.hstorage.io /mnt/hstorage davfs rw,user,noauto 0 0

noauto を外すと起動時に自動的にマウントされる。

ファイルロックを無効にする

クラウドストレージの WebDAV は DAV ロック機能に対応していないことが多い。/etc/davfs2/davfs2.conf で以下の設定を確認する。

use_locks 0

この設定がないと、ファイルの書き込み時にエラーが発生することがある。

サードパーティツールで接続する

OS 標準クライアントが不安定なら、以下のツールが代替になる。

ツール 対応OS 特徴
Cyberduck Windows / macOS 無料。GUI でドラッグ&ドロップ操作ができる
WinSCP Windows 無料。WebDAV と SFTP の両方に対応
RaiDrive Windows ネットワークドライブとして統合できる
Transmit macOS 有料($45)。高速で安定している
rclone Windows / macOS / Linux コマンドライン。スクリプト連携に向く

Rclone による WebDAV 接続の詳細は「Rclone でクラウドストレージを自動同期する方法」を参照してほしい。

よくある問題

接続できない

  • URL に https:// が含まれているか確認する
  • ユーザー名・パスワードが正しいか確認する(大文字・小文字を区別する)
  • WebDAV 対応のプランを契約しているか確認する

ファイルのアップロードが途中で止まる

  • Windows の場合は FileSizeLimitInBytes の変更を試みる
  • インターネット接続の安定性を確認する
  • ファイルサイズが非常に大きい場合(4GB超)は Rclone など専用ツールを使う

書き込みができない

  • マウント時に rw(読み書き)オプションが指定されているか確認する(Linux の場合)
  • WebDAV のパスワードが期限切れになっていないか確認する

HStorage の SFTP も活用する

WebDAV が合わない場面では SFTP が代替になる。HStorage は SFTP にも対応しており、接続情報はダッシュボードから確認できる。

項目
ホスト sftp.hstorage.io
ポート 49999

SFTP は転送速度が安定しており、大量のファイルを一括で転送する場面に向いている。WebDAV と SFTP のどちらを使うかは、接続するツールや用途によって選べばよい。

詳細は「SFTP と WebDAV の違いと使い分け」で解説している。

まとめ

クラウドストレージがローカルドライブと同じ感覚で使えるのが、ネットワークドライブとしてマウントする最大のメリットだ。

OS 別の最短手順はこうなる。

  • Windows: エクスプローラーの「ネットワークドライブの割り当て」から接続。50MB 超のファイルを扱う場合はレジストリの FileSizeLimitInBytes を変更する
  • macOS: Finder の ⌘K で URL を入力して接続。追加インストール不要
  • Linux: davfs2 をインストールして mount -t davfs でマウント。/etc/fstab で起動時の自動マウントも設定できる

HStorage の WebDAV 接続情報はダッシュボードの設定画面から確認できる。詳細は hstorage.io で。